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日向市特産のスギの廃材を生かし、日向市などでつくる市地域雇用創造協議会がコサージュ(胸飾り)を開発した。建材加工の際に出るかんなくずを活用し、地元の支援施設を利用する障害者が製作を担う。廃棄物の有効利用と障害者の雇用確保につなげる新たな試みだ。【重春次男】
市地域雇用創造協議会
宮崎県はスギ丸太生産量が日本一で、うち約3割は日向市など耳川流域産が占める。市内で木材加工・販売業を営む石田匡明さん(46)が、スギの化粧材加工で出る薄さ0・1ミリ以下のかんなくずの透き通るような木目の美しさに着目し、2020年4月に商品開発を支援する協議会に相談した。
協議会が市内の障害者就労支援事業所「めだかハウス日向」にコサージュづくりを依頼。くずのヨレやシワを取るのに霧吹きで水を掛けるなど工夫を重ね、20年12月に直径10センチ前後のバラなどを模した5種類のコサージュが完成した。
8日に市役所で花の形をしたコサージュがお披露目され、十屋幸平市長は「きれいで素晴らしい出来。障害者の所得向上にもつながれば」と称賛。石田さんは「廃材が有効利用され、木材の産地・日向発のコサージュとしてPRできれば」と語った。
担当した協議会の砂原勇紀さん(35)は「美しい木目が慶事などの服装を引き立てるので、木の温かみのある商品の良さを知ってほしい」とPR。問い合わせは石田さんが経営する丸満産業(0982・52・8504)。